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【第 6 号】 マベパールが生まれるまで...奄美からマベ(半径)真珠を

マベパールってどんな真珠
マベパールはマベ貝から採れるものだけを言い、 他の真珠と異なり内側に核を直接挿入し、その核が真珠層で覆われて出来る半円の真珠の事を指します。現在販売されているマベパールは養殖により、稚貝からでは4〜6年かかって初めてマベパールとして生まれてきたものです。大きさは13ミリ〜15ミリを中心に10〜20ミリ位の大きさです。又、養殖中に核が移動したり真珠層が厚くなりすぎたり2つの核がくっついたりして、この世に二つとない形の変わった珠もあります。マベ貝は独特の虹色に輝く見事な真珠層を持ち、そこから生まれる珠は淡いピンク色からバラ色、そして青味がかった虹色に輝きまさにマベパールならではの素晴らしい味わいを秘めております。又、希少性の高い黄金色もあります。これらのバラエティ豊かな色やテリに加えて、マベ貝の真珠層のキメの細かさは他の真珠の比ではありません。この様な限りない魅力あふれる真珠・・・それがマベパールです。
マベパール

マベ貝とは

マベ貝は、ペンギンが羽を広げたような形に見えることから、その学名はPteria Penguin(プテリアペンギン/ペンギン鳥の翼)と名付けられています。貝の大きさは25cm位、世界各地の熱帯・亜熱帯海域に生息していますが、色艶の良い品質の生息は少ないのです。ところが幸い、分布の北限と言われる奄美大島のマベ貝が、虹色に輝く真珠層を持っているのです。その特徴のキメの細かさは他の真珠貝(アコヤ貝・白蝶貝・黒蝶貝)と比べても抜群で、まさしく世界一と言うことが出来ます。


マベパールの特徴

真珠層の厚さ・・・ 0.5〜0.7ミリ
構造・・・・・・・・・・ 内側に特殊な樹脂で補強してあるので、少々の事で割れる事が無い。(当社のマベに限ります)また、アコヤ真珠と違ってキメが細かいので年数がたっても色艶が変わりません。
色・・・・・・・・・・・・ 調色(着色)はしません。ナチュラルカラーで、白系・ブルー系・ピンク系やレインボーと黄金色等があります。
耐温性・・・・・・・・ 120℃の気温に対して     →変化なし
マイナス38℃の気温で一週間→変化なし
変温性・・・・・・・・ 0℃から100℃に6時間10往復→変化なし
キセノン照射・・・・ 太陽光線と同等の光に6ヶ月間→変化なし

マベパールの製品について

マベパールは奄美大島で養殖されている高品質のマベパールですが、自然の海ですので海水の寒暖の差や食物(プランクトン)等の過不足、又病気や害虫との戦いの激しい中で育っております。又母貝の性質やその遺伝、浜揚げの時期(海水の温度のタイミング)によっても色やテリは変わってきます。弊社ではその珠の大きさや形・色・ツヤ等により企画商品や逸品(一品)物にと、その珠の良さを最高に引き立たせる商品開発を続けております。尚、貝の加工の時、同じ質の原貝をロットにして仕上げますので、毎回ロットによって質が違います。その為、イヤリング等では左右の珠に多少の違いがでたり、金具のデザインは同じ物が出来ますが、珠質が変わることがあります。

マベパールが生まれるまで
人工採苗
良質のマベパールを得るためには、まず沢山のマベ貝の中から健康で美しい貝を選び出し、それを親貝とし受精卵〜 孵化幼生を得ることからスタートします。50ミクロン(20分の1ミリ)位の赤ちゃんを育てるために、これまた5ミクロン以下という超微細の植物プランクトンを培養して餌として与えます。2ヶ月近くの子育てで2ミリ位になると、採描室から海上の筏に移されて、稚貝から母貝へと育てて行きます。
核入れ
稚貝は3年位たつと25cm位の大きさ(母貝)になりますので挿核(核入れ)します。核は2枚貝の両方の内側に核を接着剤ではりつけます。深いほうの貝に2個、浅い方の貝に1個入れます。
養殖の歴史
明治・大正・昭和と多くの人々がマベ貝の魅力に取り付かれ、マベパール養殖の開発に心血を注いだのですが、その殆どが多大な犠牲を払いながらも確かな成果をあげる事が出来ず、”幻のマベパール”の時代が続いたのでした。
1965年、新たな研究開発のプロジェクトが起こり(人工採描が成功・・・スズキ工芸創案の年)1970年に世界で初めて養殖によるマベパールが生まれ(人工採描技術が確立され)限られた天然資源を犯すことなく、真珠養殖のためのマベ貝を計画生産出来るようになりました。こうして”幻のマベパール”は”現実のもの”となったのです。
養殖期間
人工採描(採卵・受精・育苗して稚貝を得る)から始めて、10cm前後の母貝に育つまで3年〜4年を要し、そこで挿核(母貝に核を入れる)をして更に1年〜2年、合計4年〜6年もの歳月と多くのスタッフによるまさに子育て同様の養殖管理によって”虹色に輝くマベパール”が生まれるのです。
管理
挿核した母貝は10個づつ位ひもでつないだり、カゴに入れたりしてイカダに吊るして育てます。その間、貝に付着するコケや害虫を取ったり水温に応じて深吊りしたり、調節しながら育成します。
浜揚げ加工
浜揚げは12月頃から始まり5月頃までに終わります。マベの加工は機械で20ミリ〜25ミリの円形に貝ごと切り抜いてしまい、帽子のような形にします。それを手作業で縁を削って綺麗な形にし、中に特殊な樹脂を入れカボッション形に仕上げます。

株式会社スズキ工芸 資料提供